JAL Life Status プログラム - 毎日、そして生涯ずっと一緒に
まだ未発表のこともありますが、概形は見えてきました。まず基本事項ですが、
名称：JAL Life Status プログラム
開始時期：2024年1月
参加資格：Club-A, Club-A Gold, JALダイナース, プラチナ会員
次に仕組みと特典、開始時の移行措置、JALの戦略について書きます。
仕組み
会員が国際線、国内線、JAL カードの利用、決済、JAL モールその他 JAL が手掛ける事業のサービスを利用することで Life Status ポイントが得られ、連続して会員である限り積算されます。合計値によって、☆が 1つから 6つの 6段階のステイタスが得られ、それぞれの段階で特典が用意されます。得られる Life Status Point の例を示すと
・国際線搭乗 1,000 マイル毎に 5 pt
・国内線搭乗 1回毎に 5pt
・JAL カードで得られる 2,000 マイル毎に 5 pt
などです。端数は繰り越されます。
ステイタスは Star グレードと呼ばれ、
250 pt で JMB elite ☆
500 pt で JMB elite plus ☆☆
1,500 pt で JGC Three Star ☆☆☆
3,000 pt で JGC Four Star ☆☆☆☆
6,000 pt で JGC Five Star ☆☆☆☆☆
12,000 pt で JGC Six Star ☆☆☆☆☆☆
というように、星の数で区別されます。JAL グローバルクラブ (JGC) は☆☆☆以上。JAL Life Status プログラムは JGC および JGC Life Mileage の発展・進化形という位置付けのようです。
特典
JAL Life Status プログラム - 特典 - Star グレードごとの特典・サービス
将来はさらに充実するはずですが、現在のラインアップでも頑張っています。
☆と☆☆では、サクララウンジ専用ラウンジクーポン、モバイル通信データの無料提供、タクシーご利用時の割引、JALパックツアー割引クーポンしか享受できません。☆☆☆は現在の JGC とほぼ同じで、この段階から上は特典が充実します。
☆☆☆☆以上で、無料空港宅配サービスと提携社ステイタスの提供が加わります。提携社とは航空会社以外の事業者です。最近はホテル、食堂チェーンも会員プログラムを持っており、会員ランクもあります。
今後提携は増えるはずです。例えばスシローと提携し、☆☆☆☆会員を漬けマグロランク、☆☆☆☆☆会員を赤身ランク、☆☆☆☆☆☆会員を中トロランクに招待するなどと言う特典もありえます。
☆☆☆☆☆と☆☆☆☆☆☆は現行の JGC Life Mileage に対応しています。他とは一線を画す特典は、そのままスライドして提供されるようです。
全体を通してみると、それほど JAL に負担はなく、数のおかげで見栄えが良いという感じは否めません。ライフタイムの oneworld Emerald 会員資格は多くの JGC 会員が期待しますが、特典に含まれません。あくまでも JAL がコントロールできる範囲という意識が働くようです。一方でクレジットカード会員を長年利用することで付与される特典と考えると、相当頑張っています。見方によってはかなり魅力的なプログラムです。
移行措置
JMB 全会員の全搭乗実績は Life Status ポイントに換算されます。換算方法は
国際線区間マイル：1,000 マイルごとに 5 pt
国内線搭乗回数：1回 5 pt
JMB 会員は、これにより新プログラムの出発点が分かります。私の場合は現時点で 480 pt で、このままだと☆でスタート。
JAL グローバルクラブ会員は☆☆☆会員に移行しますが、Life Status ポイントは実ポイントになるようです。最低だと 100 pt に近いような点で☆☆☆会員をスタートすることになります。この場合次の段階が非常に遠くなります。
☆の数は現在の JGC Life Mileage の星の数と形式的に対応しますが、新プログラムでは少ないほどレベルが下がります。現JGC会員はLife Status Point に換算後、ランクアップが普通に起きます。タグなしが新プログラムで☆☆☆、紺タグ (☆) が☆☆☆☆、緑タグ (☆☆) が☆☆☆☆☆へと 3階級上がる会員も多いのです。
国際線のみの利用で生涯マイルが 1,000,000 の方 (☆☆☆☆☆ 黒タグ)、2,000,000 マイル (☆☆☆☆☆☆) の方は、それぞれ新プログラムでは 5,000 pt (☆☆☆☆相当)、10,000 pt (☆☆☆☆☆相当) となります。JGC Life Mileage 特典の没収は考えにくいので、基準に満たなくても現在☆☆☆☆☆、☆☆☆☆☆☆の会員は新プログラムでもそのまま横滑りでしょう。Life Status ポイントは規格外で低いままという措置だと思います。
単純に☆の数が増えるのが面白いと感じる会員は多いはずです。新プログラムに参加するためには、クレジットカード会費が最低で 11,000 円／年、普通これにショッピングマイル・プレミアム 4,950 円／年が加わります。プレミアムカードと言って支障ありません。JAL Life Status プログラム開始は、これまで Club-A や Club-A ゴールドに躊躇していた人たちが財布の紐を緩めるチャンスです。半年～一年ぐらい JAL は盛んにお高いJALカードに入会勧誘することでしょう。初年度会費無料などというキャンペーンもありえます。
私はこれを機にClub-Aなどに入会する者が相当な数に出ると予想しています。使い続けると到達感が得られる点では他のクレジットカードと比較になりません。250、500、1,500 pt という段階の設定と JGC の位置付けも効果的に働きそうです。
クレジットカードを中心とする航空輸送以外の事業の拡大は、世界中の航空会社が現在懸命に行っています。しかし航空輸送という中心事業やその程度のブランドで他分野に進出しても、有利にビジネスを展開するのは簡単ではありません。JAL 証券、JAL スーパー、JAL 電話、JAL マンションを選ぶにはマイルは弱すぎます。JAL はいきなり広く浅く手を広げるのではなく、まずクレカと Life Mileage と巧妙に融合、今後の事業展開につなげています。着実な一歩になることは間違いないと思いました。
