PECHEDENFERのブログ

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アライアンスの客としてラウンジ利用する時

 

先の記事でアライアンスが設置するラウンジをまとめましたが、今日は同一アライアンスの加盟会社ラウンジを利用する場合の諸相です。内容は初歩的。中~上位の会員資格を複数持ち、年間12回以上国際線出発がある方にはおなじみのことばかりだと思います。

 

ラウンジ利用ポリシーについて

まずワンワールド内、スターアライアンス内、スカイチーム内それぞれのラウンジ利用ポリシーについて紹介します。と言っても、他ブログ One Mile at a Time が最近まとめていたので、そちらを見た方が早いと思います。各記事の URL は以下の通り。

 

ワンワールド

Oneworld Airport Lounge Access Explained - One Mile at a Time

スターアライアンス

Star Alliance Airport Lounge Access Explained - One Mile at a Time

スカイチーム

SkyTeam Airport Lounge Access Explained - One Mile at a Time

 

俯瞰して気づくことは、

ワンワールド内の共通性は高く、ここの航空会社の会員は他社ラウンジ利用の自由度が高い。やはりファーストクラスラウンジの相互利用が大きく貢献している。ただし自社ビジネス・ファーストクラスの客へのラウンジと異なるラウンジを提携各社のビジネス・ファーストクラス客のために設置することも多く、この場合(ワンワールドが「ラウンジ利用可」として紹介する)会員資格で入れるのは提携会社用ラウンジ。

スターアライアンス内では、ビジネスクラスラウンジの共通利用が徹底していて分かりやすい。ファーストクラスラウンジ共通利用のシステムはない。SQ のように自社ビジネス・ファーストクラス客向けラウンジとは異なるラウンジを提携各社向けに設ける場合についてはワンワールドと同じ。

・会員資格で入室する場合、同伴者 1名を招待できるが、スターアライアンスは会員と同一便で出発する客にのみに限定。他は同一アライアンスの便で当日に出発する搭乗客を招待可能とするのが一般的。

スカイチームのラウンジ相互利用はスターアライアンス並みだが、後者ほどしっかりしている感じがしない。

・米国の国内線ではラウンジ利用は制限される。アライアンス内提携各社の会員は OK で自社会員は不可ということもあるし、会員資格では入室できない場合もある。

・特殊な航空券(従業員の福利厚生用、ゲートでのアップグレードなど)では、ラウンジ利用不可ということがある。

 

一般的に理解しておくこと

ラウンジ利用のルールは複雑かつ、施設や曜日・時間帯により変わります。例外が多すぎるので、上記でも「規定」ではなく、「ポリシー」なのです。それに加えて、頻繁に利用条件が変更されます。大きな変化ならプレスリリースでの事前周知もありますが、小さな場合は公表されません。しょせん利用者は限られるのです。広報がとても追いつかないのでしょう。不幸にして乗継ぎが長時間になり、受付が客間から近いラウンジで時間をつぶしていると、10組に一度は入る入らないで揉めています。ごく稀に受付個人が間違っていることがありますが、たいてい会社と搭乗客との間のミスコミュニケーション。

 したがって出発前に自分の会員資格と航空券の種類から、利用空港でラウンジが利用できるかどうかチェックすることも大切です。しかしこれを実行しても期待どおりの展開になるかどうかは分かりません。頻繁に国際線を利用する人なら「そういうこともあるか」で済む場合がほとんどですが、たまに海外旅行する人たちには悪い思い出になる可能性が高く、避けたいトラブルです。それでも後者の人たちは下記サイトで事前チェックしておいた方が良いと思います。ラウンジ利用ポリシーの説明もあります。

 

ワンワールド

https://ja.oneworld.com/airport-lounges

スターアライアンス

https://www.staralliance.com/ja/lounge-finder

スカイチーム

https://www.skyteam.com/en/lounges/

 

 

脱アライアンス的発想

自社会員については、アライアンス内ポリシー以上の優待がなされます。したがってラウンジ利用が楽しみな方は、ラウンジサービスに熱心な会社の会員になり、その会社の利用することが満足につながります。

 例えばエールフランス。フライングブルーのゴールド会員以上なら、エコノミークラスでパリ CDG に到着しても 2箇所ある到着ラウンジが利用可能です。もちろん変更の可能性はいつでもあります。会員資格の基準が低いので、ラウンジ好きに向いた会社。

 一般にアライバルラウンジは自社会員、自社ビジネスクラス以上のキャビン利用客に限定する場合が多いこと、設置する会社は限られることから、サービス展開のバロメーターになります。

 

キャセイパシフィック航空のシルバー会員(ワンワールドのルビー会員)なら、エコノミークラス利用時にも自社ラウンジを利用可能です。こういうサービスは、そもそもラウンジの容量に余裕があることが前提なので、ラウンジサービスに熱心な証拠です。

 ベトナム航空はゴールド会員(スカイチームのエリート会員)でも自社運航便を利用する場合はラウンジ利用可としています。自社ラウンジと限定していないことに注目。この会員種別を優遇、プログラムを底上げしたい戦略にも見えます。スイートスポット的な会員種別。

 特定路線ばかり使う人には個別提携によるラウンジ利用にも注目。例えば ANA は自社ダイヤモンド会員向けに頑張っています。SIN のラウンジ利用での優遇はなかなかです。

 

会員プログラムを選ぶ時は、こういう面の会員サービスは重要。多くの方は一社のプログラムに集中していると思いますが、サブの利用なら冒険したいもの。そういう場合には特に強力な魅力になりそうです。