PECHEDENFERのブログ

Le rayon d'action illimité. D'une véritable ruche bourdonnante.

BA8:HND-LHR クラブワールド

 

そうクラブワールドです。私は2004年に初めて経験しましたが、シートは更新されています。ただこの独特なキャビン、さすがに基本設計が古くなりました。座り心地と包まれるような感覚は非常に良いものの、空間の物理的な狭さはどうしようもありません。シート周りに収納場所はほとんどありません。

寝心地がよくなったことが実感できる良質な寝具を導入したところ、置き場がないという事態になっています。そして BA はこの状況を放置しています。

 

シートに深々と腰かけると、皆さんもおなじみの光景が見られます。

BA の会員なら、この写真を見て機内整備の不備を指摘できるはず。

 

アメニティキットはミネラルウォーターのペットボトルと共に足元の引き出しに入っています。紹介、説明は無し。

 

ウエルカムドリンクはグラスだけ。敷物他なし。

 

クラブワールドでは窓側シートは後ろ向きです。航空機座席で後ろ向きに否定的な人が多いのですが、経験なしに想像で乗り心地を語っている気がします。離着陸時に横からG がかかるヘリンボーンタイプの方がずっと違和感があります。

水平巡航中は前向きも後向きも違いを感じることはありません。

 

一般に BA のサービスはあっさりしていますが、本日はただの手抜き。離陸後の給食は最初に何を選択するか、ドリンク2種 → スターター → メイン と一気に聞かれ、その通りに持ってきます。英国のスパークリングワイン。

とりあえず崩れていないし、間違えてもいないスターター。パンは「温めない方が良い結果でした」という上面乾パン、下面濡れパンの仕上がり。

メインに合わせて NZ ピノノワール。ワインがグラスサービスになったのは、世にはびこるアルコール摂取過多の傾向に対する客室乗務員のアクションだと好意的に解釈してあげましょう。

この後、デザートとドリンクの伺いに来ます。BA 搭乗の楽しみの一つ、ポート。

イギリス流の酒の楽しみ方は異質に感じますが、大陸よりバリエーションが豊かであることは否定できません。シェリー、ウイスキー、各種カクテルという選択も可能でしょう。

一通り片付くと、長い夜に突入。出発時刻、到着時刻は現地時間で真昼間ですが、ポーラールートなので極夜に突入します。

そして長い時間(9時間程度)、クルーは客を「煩わす」ことはありません。連中暇そうで、大声のおしゃべりがずっと聞こえていました。

 

アメリカ大陸を抜ける頃には残り4 時間半。ロンドンが相対的に近くなるポーラールート。

グリーンランド上空では陽が戻ります。

 

港湾や道路などの人口構造物が見えると思ったら、すでにアイスランド北部に突入していました。

フライトも残り2時間半。

IFE の画面とソフトは更新されていますが、スペースはどうしようもないらしく、小さいノート PC並みの画面サイズ。それに合わせて、時代の水準と比較すると単純なソフト。明らかに他社から遅れています。

 

フライトが 2時間を切ると軽食になります。

スターターとホットプレートのメインがそれぞれ 3種から選択でした。それがなんとクルーはスターターの選択しかとらず、ホットプレートをキャビン全体で省略していました。(臭気が漂ってこないのことから判断可能。)文句があったのかどうか、ごく少数の客にずいぶん時間がたってから持って行っていました。温めの省略は仕事量を大幅軽減します。現場で判断、実施する労働条件改善とはお見事。

 この手抜きぶりは特筆もの。私の経験では疑いなく日欧便ワースト1です。低レベルの従業員の問題がうかがわれるようで興味深い体験でした。

 

ヒースロー名物の着陸前回転が 2回で雨のロンドンに到着。

冬の雨とはそれらしい天候。

乗継があり、ラウンジでも飲食は可能なので、個人的には少なめの機内食が良いとはいえ、食い物の恨みは...なので、既定の手順を省くのは間違いです。大人しい BA の客なので変な雰囲気にはならないのですが、職務に対する態度は保安の部分も同様でしょうから危険なチーム。関わりたくない人たちです。

 

COVID 以来だから 4年ぶりになる LHR、ターミナル5。サテライトCに到着だったので、Aに移動、セキュリティを通過して見慣れた場所。

自分でも意外なほど、感慨がありません。