当初、BA の発表は分かりにくかったたため、Flyertalk では 2日間で 650 ものコメントが集まったようです。
How BA's tier point collection year changes affect you
これを報告した上記ブログを始め、数多くの英語ブログが BA の制度変更を報告、解説を試みていますが、BA の表現が分かりにくいという見解は一致しています。一応この Head for Points でも解説していて、BA 自信の解説よりは少しマシになっています。やはり分かりにくいものは、どう説明しても分かりにくいようです。
そして日本の会員に大きな問題であり、BA が明言していない事項が一点あります。
会員資格に要求される BA 便の搭乗
前記事の (b3) の部分に関係します。会員資格を獲得、維持するためには Tier Points 積算期間中に BA / IB 便の搭乗 (Bronze 会員は２、Silver と Gold 会員は４) が必要です。すでに書いたように、
「2024年4月 1日から現在の Tier Points 積算年度終了日までに積算される Tier Points は、現制度最後の会員ティア期間（その 1月後から 1年間）と移行措置による会員ティア期間（その後で2026年 4月末までの期間）の両方でカウント」
されます。しかし BA のサイトでは Tier Points については述べるだけで、BA 便搭乗の期間については何も言っていません。
素直に考えると
BA に搭乗した事実も Tier Points 積算に伴う (推測)
となります。もしそうでないとすると、現在 Tier Points 積算が毎年 3月8日締めの会員は、移行措置期間中 23日間の間に必要な BA / IB 便の搭乗を行わなければなりません。これは少々厳しい話です。
日本の会員には
日本のように本拠地ロンドンから遠い就航地や、BA / IB の未就航地に住む会員にとって、BA / IB の搭乗は大ごとです。実際、BA / IB の 4搭乗をどうするかが毎年頭を悩ませる日本の会員は多いと思います。今回も移行期間中の取扱いが Tier Points と同様なら、Tier Points のダブルカウントを利用しない手はありません。つまり、
2024年 4月 1日から現在の Tier Points 積算終了日までの期間に、必要な BA の搭乗を済ませる
のです。すると移行期の中途半端な長さの Tier Points 積算期間に BA に搭乗する必要はなくなります。おそらく BA 搭乗でダブルカウントが活用できれば、Tier Points の積算よりも効果的でしょう。特に有効活用できそうな会員は、Tier Points 獲得トラックの締めが 9月 8日、10月 8日あたりの会員でしょうか。
もう一つ明言されていないこと
Up-grade Voucher については Tier Points の調整が影響しないことが明言されていますが、あくまで有効期限の話。ダブルカウント期間に Tier Points が 2,500, 3,500 を数えると当然その時に特典としてもらえます。そして Tier Points 調整で再度この Tier Points がアカウントに加わった時に、その特典が再び得られるのでしょうか。Tier Points が 5,000 になった時のパートナーカード、7,000, 8,000, 9,000 になった時に 50,000 Avios を選択する場合の処理も述べられていないようです。
この問題はかなり微妙です。ダブルカウント期間の Tier Points が 4,800、その前に 200 獲得済みだと、現行制度の最終更新で GGL、partner cards を獲得。続く移行期間で 200 獲得すると GGL 更新は当然ですが、partner cards がダメとなると何年もこのパターンで家族に贈っていた場合には不都合が生じませんか？しかしこのカテゴリーの特典には 50,000 Avios もあります。もしダブルカウントを通常の Tier Points と同様の扱いにすると完全な二重取りができます。
3月 8日が Tier Points 積算終了日の会員は、ダブルカウント期間は2024年 4月 1日から 2025年 3月 8日。結構長いので、この期間に大量の Tier Points を獲得することは可能です。BA はどう対応するのでしょうか。
