PECHEDENFERのブログ

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フライングブルーの制度変更:日本の会員には改悪

 

Air FranceーKLMのプログラム、フライングブルーの動きが不審です。9月にも記事にしましたが、マイル獲得、XP 獲得の変更について、予告がウェブサイトに一週間ほど奇妙な形で表示されました。

フライングブルーの XP、マイルの算定法:変更予告 - PECHEDENFERのブログ

しかしながら同じ予告と思われる公示が先週末、ウェブに出現しました。

https://www.flyingblue.com/en/news/programme-rules-update

XP が導入された2018年4月1日以降、少なくとも日本在住会員にとっては最大の変化になります。

 

一部の会員に届いたメール

LoyaltyLobby の著者 John Ollila 氏によると、フライングブルーの制度変更に関するメールが、一部の会員に発信されました。

https://loyaltylobby.com/2023/10/19/air-france-klm-flying-blue-partner-airline-xp-award-mile-earnings-change-on-april-1-2024/

プラチナ会員のご当人に連絡はなく、知人に知らされた内容を元に記事を書いたそうです。

 

ロイヤリティが不十分な私には、メールが10月20日 3:18に届いていました。

 

この Learn more のボタンは、上記フライングブルーのリンクです。結論から言うと、

 

2024年4月1日以降のフライト利用では XP と エリートボーナスマイルは

AF, KLM およびスカイチームの提携航空会社、Transavia, Aircalin, Air Corsicaの販売または運航する便、 そして ORY とコルシカ島間の Air Corsica の便

でのみ獲得されます。

 

つまり(AF, KLM を含む)全てのスカイチーム提携会社が販売する共同運航便も XP とエリートボーナスマイルが得られる一方、スカイチームではない航空会社が販売・運航する便ではマイルは得られ、XPとエリートボーナスマイルは得られません。

 

現在存在している予約についても適用されます。

 

影響を受ける航空会社は、

JAL (oneworld)、カンタス (oneworld)、マレーシア航空 (oneworld)、コパ航空 (Star Alliance)、中国南方航空 (元SkyTeam)、エア・モーリシャス、シャレール航空、GOL、ツインジェット、ウェストジェット

です。

 

9月に短期間公表されていた内容との違いは、2024年1月1日とされた実施開始が3ヵ月先送りになったこと。そしてエア・コルシカは XP 加算会社に残ることです。

 

日本在住会員への影響

言うまでもなく JAL から買う JAL 便が XP 積算から除外されることが大問題です。今は通常の国内線クラス J の利用で 6 XP 得られますが、4月1日このパターンの XP は廃止されます。日本のフライングブルー会員は会員資格維持のために国内線は無効になります。

 会員資格の維持は難しくなる人がほとんどでしょう。

 

今後の対策

1. COVID後に値段が上がったきりの CI や KE の短距離ビジネスクラスの価格が下がれば、アジア旅行を通じて会員レベルの維持は可能でしょう。乗継ビジネスクラス1往復で 60 XP なので、3往復でゴールド会員、5往復でプラチナ会員です。

 

2. 搭乗するAF便、KLM便の SAF を購入すると、10 € あたり 1 XP(10 € 未満切上げ)になるようです。ただしこれは例示されているだけで、換算比率が保証されているわけではありません。変動するとみるべきでしょう。長距離便片道で購入最大金額は 1,800€ を超えるので、このレートを前提にすると一発でゴールド会員継続分の XP が得られます。

 

3. 相手の土俵に上がるのも一手で、地味に欧州内の国際線乗継ビジネスクラス往復を増やします。1往復 60 XPになります。

 

4. サブスクリプション会員になるのも効きます。JGCSFC に似た年間セットサービスを AF は販売しています。商品には変更が時々ありますが、現在の La Carte Abonnement Outre-Mer は、年 269 € で 20 XP 得られます。

 

これらを組み合わせてなるべく安くあげるのでしょうか。

 

ライフタイムプラチナ会員

プラチナ会員を10年連続維持すると、それ以降、搭乗実績に関わらずプラチナ会員資格が保証される制度は 2005 年の flying blue 発足時からあります。2018年の XP 導入前はフライトマイルで搭乗実績を量りました。旧制度の13年間に起きたことを簡単にまとめると、

 

「マイル換算レートがたびたび悪化、脱落者が次々が出てきて10年続けた者は稀。」

 

当初は良かったのです。格安エコノミーでも100%マイルになりました。多くの会員を自発的にゲームに参加させ、徐々に締め付け、脱落させることで結果として「搾り取る」のはラテン社会では支配者の常套手段。用心が必要だと思っていました。参加者がいなくなったので、2018年4月にゲームをリセットしたという見方もできます。また同じことが繰り返されるという用心は必要ですが、いよいよその段階に入るのかも知れません。

AFライフタイム・プラチナメンバーシップへの道 - PECHEDENFERのブログ

 

XP 導入により比較的楽な基準でプラチナ会員になり、連続してきた方々は2024年4月以降、おそらく最低 4回更新しなければ10年連続を達成できません。日本在住者にはかなり負担増で、難しい決心を迫られます。幸い flying blue の XP はキャリーオーバーできます。今後5ヵ月クラス J への搭乗を増やすことでも、4月以降の対応はかなりできますね。

 

来年の 3月までは JAL 国内線短距離路線のクラス J が混みそうです。