個人的な話です。海外に出るようになり約1年経過しましたが、COVID 以前の情熱はなく、フットワークも重いままです。理由は SFC や JGC の「解脱」と同じ。ブリティッシュエアウエイズ BA のライフタイムゴールド GFL 獲得は COVID 中だったので、顕在化しなかっただけの話。そんな中、新カードが届き、幕が一つ降りました。
航空会社の会員資格を得るため、それ自体を目的として搭乗を繰り返すことを修行、それにより積算されるポイント*が資格基準に達してそれ以上の搭乗が不要になることを解脱と呼びます。JGC や SFC の獲得でよく使われる用語です。
*:搭乗実績を定量化する数値で、FOP, PP, miles, tier points, status credits などいろいろな種類があります。
JGC と SFC は、JAL のサファイア以上、ANA のプラチナ以上の会員が入会できるクレジットカード会員。そのクレカのサービスに JAL や ANA の上級会員向けサービスが数多く含まれる仕組みです。上級会員は毎年の搭乗実績が要求されるのに対し、クレカ会員は年会費を払えば続けられるので、JGC、SFC は手軽だと評判です。
JGC と SFC は上級会員だと紹介されますが、むしろサブスクリプション会員であり、世界を見渡すと類似商品はいくつかあります。
JGC・SFC の海外版(その1) - PECHEDENFERのブログ
JGC・SFC の海外版(その2) - PECHEDENFERのブログ
JGC・SFC の海外版(その3) - PECHEDENFERのブログ
年毎に必要な費用が比較的小さいこと、一度は JAL、ANA で上級会員になる必要がある点で JGC、SFC は他の商品と差別化できています。
修行ロス症候群
JGC や SFC の会員諸氏には経験があると思います。修行の準備や実施中は調べることだらけで、精神活動が活発になります。場合によっては交流も活発になります。しかし解脱後はどうでしょう。そもそも JGC、SFC が有効なのは搭乗頻度が低い会員。そして旅行しないなら、精神活動も交流も一気に低くなります。Global Club、Super Flyer のロゴに慣れる頃、心にぽっかり穴が開いたように感じた解脱会員が多いと思います。
BA の GFL も同じはずですが、要求される搭乗実績は JGC、SFC とは桁違い。JGC 入会は JAL サファイア会員になることが条件ですが、必要な搭乗は一年の内に 50,000 FOP。JAL サファイア会員はワンワールドサファイア会員であり、BA ではシルバー会員が同等です。シルバー会員は一年の内に 600 Tier points 必要。一方で GFL の搭乗量は期間不問の 35,000 Tier points なので、JAL に投影すると期間不問で 2,916,667 FOP が要求されるようなものです。
BA:Silver 600 TP/year → Gold for Life 35,000 TP
JL:サファイア 5万 FOP/year → BA GFL 相当会員(仮想) 292万FOP
JGC修行の 58 倍以上大変です。GFL 達成は、JGC 解脱よりロスは大きいはず。
BA GFL はメッセージのみの違い
ということで、ロス状態のはずですが、新しい会員カードも送付されてきました。GGL会員の期間満了翌日のメールには、28日以内に新カードが届くと連絡されていましたが、到着は33日後でした。
平凡にゴールド会員カードです。送り状には、「同封の会員カードと荷物札(複数)をご覧あれ...今後は毎年更新した会員カードと荷物札(複数)を送る...」とありました。GFL が他と区別できる有形物は存在しないのです。
実際には荷物タグが同封されておらず、他にはゴールデンチケットが一枚。最近 BA が送ってくる文章は現実との乖離が激しく、collocations が異常だったりと、ろくでもありません。文法以前の問題です。それはともかく一段落つきました。JGC だと JGC 緑色カード、SFC だとラウンジカードを受け取った段階です。
今後は
Gold 会員になったのが 2014年5月、GGL会員になったのが 2017年12月、GGL会員から平Gold 会員に戻ったのが 2023年3月。つまり GGL会員であった期間はわずか 5年2月。
個人と社会の状況を考えれば、この辺で会員資格を得るための搭乗という発想から離れる方がよい気がします。潮時というやつです。